ソニーの5G対応のポータブルデータトランスミッター PDT-FP1 の特徴と実機レビュー
ソニーから5G通信対応のポータブルデータトランスミッター
PDT-FP1 が2024年3月22日(金)に発売ということで、
商品の特徴を実機レビューと合わせて御紹介させて頂きます。
スマートフォンと何が違うのかというのも気になるところですよね。
目次
ポータブルデータトランスミッター PDT-FP1 が発売
ソニーから 5G通信対応のポータブルデータトランスミッター
PDT-FP1 が2024年3月22日(金)に発売となりました。
この商品はカメラをネットワークに接続するためのデバイスで
5G通信によってクラウドストレージや FTPサーバーに
静止画や動画の転送やライブストリーミングが可能となります。
どういった利用用途になるかといえば
遠隔地にいるカメラマンが撮影した静止画や動画を
撮影直後やリアルタイムで転送することによって、
離れた場所にいる編集者等がタイムラグ無しで
静止画の選定や動画の編集や配信が可能となる訳ですね。
なのでスピードが重要な報道系や放送・メディア系などで
利用されることを目的とした商品となっています。
あとは個人用としてはライブストリーミング用にもオススメですね。
ただ PDT-FP1 で出来ることは基本的には
Xperiaなどのスマートフォンでも可能ということで、
どこが違うのといったところがポイントになる商品ですね。
ちなみに上記のような使用を目的としたスマートフォンとして
『Xperia PRO』(XQ-AQ52)というモデルがあるのですが、
『Xperia PRO』の後継機をカメラ用に特化をしたら
PDT-FP1 になったという感じでしょうか。
PDT-FP1 と スマートフォンの違い
まずはザックリとした紹介ですが PDT-FP1 は
カメラとの接続に特化をした商品ということで、
スマートフォンのように限界まで薄く軽くする必要がなく
パーツや設計に余裕ができるのがポイントとなります。
その結果、通信性能を高めるためのアンテナ構造ができたり、
冷却ファンとヒートシンクの搭載による熱対策、
充実した接続端子やカメラとの連携に適した形状等を実現しています。
この辺りに関しては後述で もう少し詳しく御紹介致します。
ちなみにスペックとして基本的な部分は
Xperia 5 V SIMフリーモデルと同等となっていたりしますよ。
※Xperia 5 V はミリ波は非対応など対応バンドは異なります
モデル | PDT-FP1 | Xperia 5 V (SIMフリーモデル) |
OS | Android 13 | |
SIM | SIMフリー/デュアルSIM対応 (nano SIM + eSIM) |
|
ディスプレイ | 約6.1インチ 有機EL / Full HD+ (1080×2520) |
|
CPU | Snapdragon 8 Gen 2 Mobile Platform |
|
内蔵メモリー | RAM 8GB/ROM 256GB | |
外部メモリー | microSDカード対応 (最大1TB) |
|
バッテリー 容量 |
5000mAh | |
外形寸法 | 約 幅80× 高さ170× 厚さ26.6 mm |
約 幅68× 高さ154× 厚さ8.6 mm |
重量 | 約308g | 約182g |
ということで基本的なスペックは同等ですが、
サイズや重さは結構な違いがあったりしますね。
その他、PDT-FP1 は通話機能やカメラ機能が非搭載だったり、
おサイフケータイなどの余計なもの?は省かれています。
ちなみに PDT-FP1 にもカメラっぽいのが搭載されていますが
QRコード等を読み込むための2Dコードスキャナーとなっています。
(通話やカメラはアプリを入れることで代用することは可能です)
国内外の 5G ミリ波帯やSub6通信など幅広いバンドに対応
PDT-FP1 は一般的な 5G Sub6通信に加えて 5Gミリ波帯にも対応で
スタンドアローン方式の 5Gやローカル 5Gなどの幅広いバンドに対応し
対応バンドであれば国内はもちろん国外でも使用することが可能です。
※もちろん使用するためのSIMが別途必要となります
また nanoSIM と eSIM のデュアルSIMに対応となっていて
設定をしておけば繋がりやすい回線を自動的に選択し
SIMを切り替えてデータを転送することが可能です。
(データSIM自動切替の設定をすることで対応します)
ただしキャリア同時接続(ボンディング)には非対応なので
切り替わる瞬間は転送が止まったりしますよ。
PDT-FP1 とスマートフォンとの違いのひとつとして
通信性能を高めるためのアンテナ構造と配置を実現しています。
これにより最大速度の出るエリアが広くなったり
通信可能なエリアも広くなっています。
最初の方で報道系や放送・メディア系などでは
スピードが重要と言っていましたが、
そのためには回線速度や安定した接続が重要ということですね。
5Gミリ波は直進的な特徴を持っているので
アンテナがしっかりと向いていないと通信効率に影響がでます。
その為のアンテナ構造にもなっていたりしますね。
またそういった理由から 5Gミリ波を受信している方向や
通信のデータ送受信速度を可視化できる
「Network Visualizer」というアプリも搭載しています。
冷却ファンとヒートシンクによる耐熱性能
スマートフォンを使っていると熱くなって
パフォーマンスが落ちるといったことがあるかと思いますが、
PDT-FP1 は熱対策として大きめサイズの冷却ファンや
ヒートシンクを搭載した冷却構造となっていて
最大40度(ソニー調べ)の環境でも熱遮断を防ぐことが可能です。
冷却ファンの動作モードは『バランス(オート)』、『静音性優先』、
『冷却性優先』の3種類が用意されていて
撮影状況に応じて選択して頂くことが可能ですよ。
ほとんどのスマートフォンは冷却ファンは非搭載で、
搭載しているモデルに関してもファンのサイズが小さいので、
ここに関してもスマートフォンとの違いのひとつとなります。
充実した接続端子と本体形状
PDT-FP1 は LAN端子(1000BASE-T対応)、HDMI端子(タイプA)、
USB Type-C 端子×2(データ転送用 / チャージ用)を搭載しているので、
スマートフォンとは違いアダプター無しで充実の端子が使用可能です。
逆に言えばアダプターを使えばスマートフォンでも接続は可能ですが、
内蔵だからこその使い勝手の良さに違いがあるのではないでしょうか。
LAN端子を搭載したカメラ(α1 や α9シリーズ)や
USB-LANアダプターに対応したカメラとLAN接続による有線接続で
確実な映像の転送が可能となります。
また HDMI端子に接続してのライブ配信を行ったり
カメラの外部モニターとして使用することも可能です。
外部モニター機能としてゼブラやピーキングなどの表示等にも対応です。
USB Type-C 端子はデータ転送用とチャージ用の2個があるので
データを転送しつつ電源の供給をすることが可能となっていますよ。
それと PDT-FP1 は本体背面にカメラや三脚などに搭載できるように
1/4インチのネジ穴を搭載となっています。
またストラップホールを搭載となっていてストラップはもちろん、
ケーブル抜けを防止するアクセサリー等を利用して頂くことも可能です。
ソニー純正の転送用アプリによる簡単・快適なワークフロー
ソニー純正の転送用アプリによる簡単・快適なワークフローが可能です。
Creators’ App
一般向けのアプリとなっていて
カメラから撮影した写真・動画を簡単に転送することが可能で
リモコンとしてカメラの操作も可能となります。
ソニー公式:Creators’ App について
Creators’ App for Enterprise
放送局などで使用されることを目的としたアプリで、
カメラで撮影した写真や動画などを内部ストレージに保存しつつ
クラウドに転送することが可能です。
法人向けで月額82,500円(税込)~が必要となり対応しているカメラも
Cinema Line などのプロフェッショナルカムコーダーとなります。
ソニー公式:Creators’ App for Enterprise について
Transfer & Tagging
プロカメラマン向けのアプリとなっていて、
カメラから静止画を取り込んでFTP転送が可能で
タグ・キャプションの高速付与にも対応です。
ソニー公式:Transfer & Tagging について
尚、上記の3つのアプリは PDT-FP1 用の特別なものでは無く
スマートフォンなどでも利用することが可能となっています。
Camera Wired Connection
PDT-FP1 のプリインストールアプリとして
『カメラ有線接続』が用意されていて、
初期設定以降はソニー製の対応カメラと有線接続をした場合に
写真や動画を指定したFTPサーバーやクラウドに
自動的に転送することが可能となり手軽で便利です。
2024年2月1日時点での対応アプリとアプリは
Transfer & Tagging (LANケーブル接続時)
・ILCE-1
・ILCE-9M3
・ILCE-9M2
Creators’ Cloud for Enterprise (C3Portal) (USBケーブル接続時)
・MPC-2610 (BURANO)
・PXW-FX9
・ILME-FX6
・PXW-X400 (X580)
・PXW-Z450 (Z580)
・PXW-Z750
・PXW-Z280
ポータブルデータトランスミッターのザックリまとめ
ポータブルデータトランスミッター PDT-FP1 で出来ることは
スマートフォンでも基本的に出来るということで
一般の人には あまり必要ではない商品だと思いますが、
報道系や放送・メディア系などの業務用で使用するには
スマートフォンよりオススメになるかと思います。
業務用で使用されるものとして有名どころで
他社製の『Live-U Solo Pro』といった商品がありますが、
PDT-FP1 は『Live-U Solo Pro』とスマートフォンの間に入る
商品になっているかと思います(スマートフォン寄りですが)
カメラの周辺機器として使用する場合は専用で使用するので
スマートフォンのような機能は必要ないですし、
価格帯も抑えられているかと思います。
実際、同じような目的用に発売された『Xperia PRO』は
229,900円(税込)となっていましたが
PDT-FP1 はメーカー希望小売価格が159,500円(税込)なので、
それを考えると導入がしやすくなっているのではないでしょうか。
他社製の似たような商品でも20万円以上したりするので
それを考えても PDT-FP1 は結構お手頃なのかなと思ったり。
あとは Xperia 1シリーズ用の Xperia Stream 的な使い方で
ゲーム配信用にも良さそうと思ったのですが、
持った感じはそんなに違和感は無かったものの
横持ち時でケーブル接続時はケーブルが持ち手に干渉をするため
単純に冷却機能のみ利用するなら有りかもといったところですね。
縦持ちでの使用なら意外とケーブルはあまり気にしなくていいので
有りといえば有りなのですが そこまでするのもどうかなと。
ということでソニーのポータブルデータトランスミッター
PDT-FP1 を宜しくお願い致します。
ポータブルデータトランスミッター
PDT-FP1 2024年3月22日発売
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