ウォークマン A300シリーズと前機種のA100シリーズとの違いを実機でレビュー

ソニーのウォークマン A300シリーズが2023年1月27日(金)に
発売となりましたので実機を使用してレビューをしています。

今回は新商品の NW-A300シリーズと前機種の NW-A100シリーズとの違いを
ピックアップして御紹介をしています。
前機種で不満が多かったバッテリー持続時間なども大きく改善していますよ。

 

ウォークマン A300シリーズが発売

ソニーのストリーミング ウォークマン A300シリーズとして
NW-A307 [64GB] と NW-A306 [32GB] の2モデルが
2023年1月27日(金)に発売となりました。
前機種の A100シリーズが2019年11月2日発売だったので
3年ちょっとぶりの新商品となっています。

ちなみに NW-A307 と NW-A306 は
メモリーの容量が異なるだけで他の仕様などは同等です。
microSDメモリーカードで増設も可能となっているので
使い勝手と価格帯からお選びください。

ウォークマン A300シリーズは A100シリーズから
正当進化をしたモデルという感じとなっていて
前機種ではバッテリーの持続時間が短いというのが
一番多かった不満だと思いますが、
そちらがしっかりと改善されているのが良いですね。

スペックや特徴をパっと見ただけでは
あまり大きく進化をしていないようにも見えますが、
使い勝手や音質に関しても前機種で足りなかった部分を
しっかりと改善できているかと思います。

 

デザインに関しても A300シリーズは
背面に波模様を新たに採用となっています。
これに関しては正直なところ人それぞれの感性で
好き嫌いが分かれるのではないかと思います。
ウォークマン ロゴが前機種ではプリントでしたが
刻印に変わっているのは大歓迎ですね。

まぁまぁまぁ 基本的には前機種のように背面のデザインは
フラットな方が個人的には万人向けだと思いますが、
どのような評価になるのかが気になるところです。
それと波模様があることで限定モデルの刻印が
どうなるかも非常に気になるところです。

 

その他に前機種からの変更点としてはカラバリの減少と
ノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能の削除、
ヘッドホン付属モデルと16GB搭載モデルが
無くなったというところでしょうか。

ということで今回は前機種と新商品との主な違いだけを
ピックアップして御紹介をさせて頂きました。
その他の特徴に関しては、後日に御紹介したいと思います。

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ウォークマン A300シリーズ公式

 


 

当店店頭で先行体験会を開催
当店店頭にて2023年1月14日(土)、1月15日(日)に
ウォークマン ZX700シリーズと A300シリーズの
先行体験会を開催させて頂きます。

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A300シリーズ と A100シリーズの主な違い

新商品 A300シリーズと前機種 A100シリーズの主な違いが
気になるかと思いますのでカタログスペックや
機能的な違いをピックアップした比較表から御紹介です。

モデル NW-A300シリーズ NW-A100シリーズ
ラインナップ NW-A307 [64GB]
NW-A306 [32GB]
 
 
NW-A107 [64GB]
NW-A106 [32GB]
NW-A105 [16GB]
NW-A105HN
[ヘッドホン付属]
カラバリ B:ブラック
L:ブルー
H:グレー
 
 
B:ブラック
L:ブルー
G:アッシュグリーン
R:レッド
D:オレンジ
OS Android 12
(Wi-Fi対応)
Android 9
(Wi-Fi対応)
ディスプレイ 3.6型 (1280×720)
最大外形寸法 幅56.5×高さ98.4×奥行11.8mm 幅55.9×高さ98.9×奥行11.0mm
質量 約113g 約103g
実用最大出力
(JEITA 16Ω/mW)
ステレオミニ:35mW+35mW
音質設定 DSEE Ultimate
(全てのアプリ/
有線・無線対応)
DSEE Ultimate
(W.Musicアプリ/
有線のみ対応)
接続端子 USB Type-C
(USB3.2 Gen1)
USB Type-C
(USB2.0)
その他の機能 USB DAC機能
いたわり充電機能
 
ノイズキャンセリング
外音取り込み機能
NFC搭載
充電時間 約3.5時間(満充電)
約3時間(約80%充電)
約5.5時間(満充電)
約4時間(約80%充電)
バッテリー
持続時間(有線)

MP3
(128Kbps)
:36時間

FLAC
(96KHz/24bit)
:32時間

FLAC
(192KHz/24bit)
:32時間

DSD
(2.8224MHz/1bit)
:28時間

MP3
(128Kbps)
:26時間

FLAC
(96KHz/24bit)
:21時間

FLAC
(192KHz/24bit)
:16時間

DSD
(2.8224MHz/1bit)
:11時間

バッテリー
持続時間(無線)

MP3
(128Kbps)
:21時間

FLAC
(96KHz/24bit)
:11時間

MP3
(128Kbps)
:11時間

FLAC
(96KHz/24bit)
:8時間

 

SoCに関しても進化をしているようで
ベンチマークアプリ(CPU-Z)での表示上は

  • A300シリーズQualcomm Snapdragon 630 [4コア・2.02 GHz]
  • A100シリーズ:ARM Cortex-A53 [4コア・1.80 GHz]

となっているかと思います。

ソニーの公表ではなく、あくまでもベンチマークアプリ上での
表示ということで参考程度にとらえて頂ければと思います。
ベンチマークスコア的には大した違いが無いので
スペックの必要なゲーム等には前機種と同様にオススメできません。

追記:A300シリーズの基板側を確認すると
Qualcomm QCS2290』という表記があります。
仕様については Qualcomm公式 を御参照下さい。

 

進化した DSEE Ultimate を搭載

圧縮された音源でもハイレゾ相当に
アップスケーリングしてくれる DSEE Ultimate を搭載です。

DSEE Ultimate は前機種の A100シリーズでも搭載していますが、
そちらでは有線接続時の「W.ミュージック」アプリでのみ対応で
新商品の A300シリーズでは有線接続と無線接続の両方に対応し、
更に全てのアプリでも対応
なのでストリーミング再生などを
より高音質で楽しめるようになっています。
(最大 192kHz/32bitまで拡張可能ですが
無線時は LDAC の仕様により96kHz/24bitまでの再生)

あと CD相当のロスレスコーデック (FLAC 44.1kHz/48kHz)の
アップスケーリング効果も向上しています。

 

ストリーミング再生も楽しみたいモデルだと思うので
全てのアプリで高音質化を出来るというのは、
かなり嬉しい進化になっていますよね。

音質変換に関しては音源や使用するヘッドホン、
使用者の感じ方次第という面がありますが
選択肢が増えたという点で前機種より有利なのは
間違いないかと思います。

まぁまぁまぁ 『ソースダイレクトだろがい!』って人には
あまり関係ない部分ではありますが、
こういった部分も しっかりと進化をしているということで。

ちなみに上位機種で搭載されている DSDリマスタリング機能は
A300シリーズ(A100シリーズも)では非搭載となっています。

 

『USB DAC機能』と『いたわり充電』を搭載

A300シリーズは前機種では非搭載となっていた
USB DAC機能を搭載しています。
パソコンの音源を高音質で聴くことが可能となるので
楽しみ方が増えるのが良いですね。

ただ状況によっては遅延が発生するので
少しコンテンツを選ぶ場面もあるかと思います。

 

いたわり充電機能も前機種では非搭載の機能となっています。
フル充電になる前に充電を止めることによって
バッテリーの耐久寿命を延ばすことが可能となるので
長く使って頂くためにもオススメの機能となります。

 

充電時間とバッテリー持続時間が向上

省電力設計のプラットフォームを採用したことで
前機種の A100シリーズと比較してバッテリーの持続時間が
大きく向上
しているのもポイントとなるでしょうか。

ストリーミングで映像を表示したり音質設定を使用すると
バッテリーの消費が激しくなるのですが
少しでも長く使えるようになったのは素直に嬉しいですね。

また USB Type-C (USB3.2 Gen1) の採用によって
バッテリーの充電時間が A100シリーズと比較をすると
短くなっているのも大きなポイントになると思います。

 

更に進化した高音質設計

A100シリーズの時から高音質設計でしたが
A300シリーズでは更に進化をした高音質設計により
前機種以上の高音質化を実現しています。

  • 低抵抗保護回路搭載の専用バッテリー
  • 4極ヘッドホンジャック採用
  • フィルムコンデンサーの更新用
  • リフロ―はんだにも金入り高音質はんだを採用

上記の4点が特に前機種から進化した点となっていて
定位感、透明感、低音などが向上しています。
そこそこグレードの高いヘッドホンを使用すると
コンパクトモデルながら想像以上の高音質を
体験して頂けるかと思います。

 

ノイズキャンセリングと外音取り込み機能の削除

ウォークマン A300シリーズは A100シリーズで搭載していた
ノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能が
無くなっているのも大きな違いになるでしょうか。

A100シリーズで搭載していたノイズキャンセリング機能と
外音取り込み機能については専用イヤホンを使用時のみ
利用が出来る機能となっていたのですが
最近ではヘッドホンそのものが対応していることも多く
精度も高くなっているということで、
そちらを利用して頂く方向性にしたという感じでしょうか。

 

ノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能を
ヘッドホン側に任せることでウォークマン側の
バッテリーの消費を抑えることが出来る点と
ノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能用の
経路が不要になるため上位モデルと同様の
4極ヘッドホンジャックを採用することができたので
音質的にも恩恵があるかと思います。

尚、4極ヘッドホンを採用となっていますが
ヘッドホン側のジャックは3極でも使用できますよ。

 

ヘッドホン付属モデルと16GB搭載モデルの削除

ノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能が
無くなったこともあり専用イヤホンを付属しているモデルが
A300シリーズでは無くなっています。

後はメモリー 16GBでは容量が少ないということで
メモリー16GB搭載モデルが無くなっちゃいましたね。
これに関しては前機種では microSDメモリーカードで
増設して使用している人も多かったので
残して欲しかったなという思いもあります。

 

ウォークマン A300シリーズにオススメのヘッドホン

これに関してはかなり困った状態になっています。
従来はヘッドホン付属モデルを購入すれば
そこそこの性能のイヤホンがお手頃な価格帯で
入手することが可能となっていたのですが、
まず それが無くなっている訳ですね。

完全ワイヤレスイヤホンが人気となっていて
利便性からそちらを使用するのも有りですが
A300シリーズ本来の高音質を楽しみたい場合は
しっかりしたヘッドホンやイヤホンが欲しいところです。

 

ソニー製品との組み合わせで考えた場合
とりあえずヘッドホンに関して言えば
現行モデルの MDR-1AM2 がオススメとなっています。
(価格帯3万円くらいのハイレゾ対応モデル)

それと人気のノイズキャンセリング対応の
ワイヤレスヘッドホン WH-1000XM5 なんかを
有線接続で使い分けるのもオススメになるでしょうか。

でもって困るのがイヤホンタイプですね。
ウォークマン A100シリーズの発売時には
XBA-N1 (価格帯2万円ちょっと) と XBA-N3 (価格帯3万円ちょっと)
というオススメモデルがあったのですが
どちらのモデルも現在は生産完了となってしまい
後継モデルも無いので丁度良いグレードのモデルが
ソニー製では無い状態になっています。

ソニー製のイヤホンの現行モデルで言えば
 IER-M9 (価格帯15万円ちかく)
 IER-M7 (価格帯9万5千円前後)
 XBA-Z5 (価格帯7万5千円前後)
なんかがあって A300シリーズの音質を活かしてくれますが
価格帯がちょーっと見合っていないですよね・・・

 

無いものは仕方がないということで
ソニー製以外の商品として開発関係の人から
耳にした商品として『株式会社 final』の
 A5000 (価格帯3万円程度)
 A3000 (価格帯1万円ちょっと)
の2つのモデルがあります。

確かにグレードや価格帯から見て
ウォークマン A300シリーズに良さそうだと思います。
『A3000』なんて型名的にもピッタリですよね。
調べてみると A4000 というモデルもあるようなので
興味のある人は御参照下さい。

 

ということでソニーもこの辺りのグレードのイヤホンを
早く発売して欲しいところです。

あと、どうしてもソニー製と組み合わせたい場合は
どちらも少し変則的なモデルとなりますが
ネックバンド形式の WI-1000XM2 (価格帯5万円ちょっと)を
有線接続で使用するという方法か
イヤモニの MDR-EX800ST (価格帯2万円ちょっと)
あたりを検討といったところでしょうか。

 

ウォークマン A300シリーズのザックリまとめ

前機種から3年ちょっとぶりの発売となっている割には、
そこまで大きく進化をしているようには見えないのですが
『カユいところに手が届く』的な進化をしていて
音質や使い勝手はしっかりと良くなっているかと思います。

ウォークマン Aシリーズはハイレゾ対応モデルとしては
一番グレードの低いシリーズとなっているので、
そんなに良くないヘッドホンとの組み合わせで
聞いておられるケースが結構多いかと思いますが
良いヘッドホンで聴くとビックリするくらいの
高音質を楽しんで頂くことが可能となっていますよ。

そんな中で改めて思うのは A300シリーズに適した
イヤホンを何で用意してくれなかったのかという点ですね。
せっかく良いモデルが発売されたのに
オススメできるソニー製のイヤホンが無いのが非常に残念です。

ということですがウォークマン A300シリーズ の
NW-A307 と NW-A306 をよろしくお願い致します。
同時発売の ウォークマン ZX700シリーズも宜しくお願いします。

 

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